性感染症 STD |
性感染症(STD sexually transmitted disease)(性病)とは、性交渉によってうつる病気のことを言います。近年、クラミジア感染症、性器ヘルペス感染症、尖圭コンジローマ、淋菌感染症、トリコモナス膣炎等が若年者に非常に多く見られます。その他に、HIV(エイズ)やウイルス性肝炎、梅毒などがあります。
クラミジア感染症は、性感染症としては最も多く、女性では子宮頸管炎、骨盤腹膜炎を引き起こし、不妊につながる場合もあります。ただし、多くの方が無症状、おりものが少しおかしい程度です。クラミジアの治療は、抗生剤の経口投与を行います。(1回の内服。院内で即処方いたします。)
淋菌の重複感染も多くみられます。淋菌に対しては、近年、経口剤に耐性菌が多く報告されていますので、当院では抗生剤の点滴をして的確に、確実に治療いたします。点滴は1回、20分ほどで終了します。
性器ヘルペスは、単純ヘルペスウイルス(HSV)の感染によって水ほうや潰瘍病変ができる病気です。重症化すると歩くのもつらいくらい痛みが出ることもあります。HSVには2種類の型があり、口や手指等に感染する1型、性器に感染する2型に分類されますが、厳密ではなく、オーラルセックスが当たり前になってきている昨今は、性器からも1型が検出されることも多くなってきています。性器ヘルペスは、くり返し再発したり、感染しても無症状で本人も気づかぬままにパートナーにうつしてしまうことが多いので注意が必要です。特に水ほうや潰瘍が生じている時は、当院では病変部から迅速にヘルペスウイルス検査が可能です。
治療は、抗ウイルス剤の内服、点滴です。内服薬も効果の高いタイプと、スタンダードなタイプのものを院内で即処方しております。重症の場合も点滴にて素早く痛みを取り除きます。放置した場合の痛みはかなり重症です。なかなか治らない場合も、素早く点滴に切り替えることをおすすめしています。抗ウイルス剤の軟膏を併用する場合もあります。
予算や時間、症状に合わせて保険適応の治療法3つを素早く対応可能にしています。毎月繰り返す性器ヘルペスには1日1回薬を内服する長期抑制療法も実施しています。ジェネリックを使えば比較的安価に治療を行うことができ非常に有効です。(院内処方)
尖圭コンジローマは、当HPの陰部のできもののサイトも参考にしてください。全国からの患者様に対応しています。膣内、外陰、肛門周囲、肛門内など広範囲の治療と診断は当院の特徴です。炭酸ガスレーザーでの素早く、細かい治療や、漢方を組み合わせたメソッドで的確に治療いたします。
トリコモナス膣炎は、トリコモナス原虫という虫が膣の中に住んでいる状態です。かなりにおいのきつい帯下が出ることもありますが、専門医でも見逃すような場合もあり、顕微鏡検査や特殊培地で別途検査が必要です。当クリニックでは、顕微鏡で丹念に原虫の検査を行い、実際にご覧いただき納得いただいた上で治療にあたっています。
伝染性軟属腫は、いわゆる子供がプールで水いぼがうつるものと同じように思われがちですが、性感染症となるタイプのものもあります。タオルなどでも簡単にうつるので、予防や家族へうつさないようにすることも大切です。
梅毒はここ数年爆発的に増えています。数年前までは非常に珍しく診断ができる医師が少ないのが怖いところです。一部の医師しか実際に梅毒を見たことがない、治療したことがないというのが現実です。当医院では毎月のように見つかっており、皮膚症状で皮膚科に通院している場合でも見逃されていることが非常に多いです。また、治療薬も反応しにくいこともあったり、副作用にも注意しないと対処しにくい疾患です。ちゃんと治せばちゃんと治る病気です。早めにご相談ください。
エイズ検査(約1500円)など一部を除いて、これらの検査治療費は基本的に保険診療となります。
性感染症では、パートナーの検査治療も必要です。ちはるクリニックでは、パートナーの検査治療も行っていますので、受診してください。2人できちんと治しましょう。カップルで来院された場合に限り男性の検査、治療も行っております。