粉 瘤(ふんりゅう) |


当院で最も多い症例。強く押しつぶすと臭いカスのようなものが出てくるできものです。感染を起こすと赤くはれて痛くなり、自然に壊れて膿が出ます。感染のない場合は痛みをほとんど感じません。自己処理を繰り返しても自然に治ることはありません。数ミリのものから陰部を覆うほどの(10センチ以上)のものまであります。
産婦人科でよく“脂肪の塊”や“脂肪腫”と診断されていることが多いですが、そう診断されていて当院で脂肪腫の診断がついた方はほとんどいらっしゃいません。ほぼ、粉瘤と言って間違いはないでしょう。かなり重症例も通院にて対応しており、年間1000症例以上の手術の内高次医療機関へ紹介した例は1~2例です。しかし、早めの治療が肝心です。気が付いたらすぐにお電話してください。
性交経験のない方もかかる病気です。体中にできます。皮膚の中に垢がたまって出来たできものです(古い垢がたまっている、だから臭いです)。原因ははっきりとしていませんが、皮膚の小さな傷から発生すると考えられています。
簡単につぶすことだけを繰り返してもきちんと直さない限り悪化します。袋状の本体を取り除く必要があります。放置しても自然治癒はほとんど考えられませんので、治療は手術が必要です。婦人科で針でつついて中を出すを繰り返して重症化、手術の困難化を招いている場合もあります。表皮が変形している例が多くきれいに治すのが困難となる恐れがあります。
当院では、手術の傷は縫わない方法をとっています。くりぬき法ではなく、切開しレーザーで仕上げることで、より小さな傷口で手術することが可能です。さらに、縫わないことで術後の傷を目立たず、術後の痛みもほとんどありません。たいていの場合は0.5~2cm程度の切開で手術を行っています。傷口にはテープをはり、軟膏ぬっていただきます。10cm以上ある粉瘤も小さな傷で治療可能です。
傷はおおむね1週間程度で回復します。目立たなくなるまでは1か月ほどを要します。
多発して外陰部に少し変形をともなう様な場合もあり、喫煙者に多い傾向があります。肌質は遺伝しますので近親者に多く同じように粉瘤が見られる場合が多いです。
当院では、単発の場合はすぐに摘出手術可能ですが、多発している場合は確実に全て取り除くため予約をお願いしています。
顔面、胸部を含め全身の粉瘤を手術しています。当院では女性の陰部以外の粉瘤手術の割合は10%程度です。顔の粉瘤もより美しく仕上げる工夫をしております。
朝9時から、または午後3時からの予約をお願いしております。お電話にてお問い合わせ下さい。
・費用の目安
初診時にかかる費用 8千円程度
手術費用 2~4万円程度(手術費+予約料)
